今こそ、アサーティブコミュニケーションの実践を

昨年末のコラムで「心理的安全性が高い職場環境」づくりのために、アサーティブコミュニケーションの実践をお勧めしました。

このコラムはその続編です。

チームのメンバーが高いパフォーマンスをあげるためには、当然のことながら、経営方針や目標が明確にしめされている、目標達成までのプロセスが共有されている、成果に対して納得性のある評価・報酬制度が運用されている、など会社と従業員(メンバー)との関係性がすべてがうまく機能している状態、すなわち従業員のエンゲージメントが高い状態にあることが要件の1つです。
とりわけ、エンゲージメントを高める要素に「心理的安全性を感じる職場環境であること」は大きな比重をしめます。(弊社従業員満足度調査で『職場の環境』に対する満足度と会社方針を含めた全体の満足度は極めて強い正の相関関係にあることがわかっています)

従業員にとって、身近な存在であり、互いにサポートする立場である上司や仲間との良好かつ健全な関係性がある職場こそ、高いパフォーマンスを創出するための必要条件であるということが言えます。

その心理的安全性を感じる職場環づくりのために実践すべきことの1つがアサーティブコミュニケーションです。
そもそもアサーティブ(assertive)とは、「自分の意見を率直に主張すること」という意味で、ここでいう「自己主張」とは一方的に自分の意見を述べるということではなく、「相手を認めながら、相手をネガティブな気持ちにしない方法で自分の意見を述べる」ことを意味します。このようなコミュニケーションができるメンバー間には建設的な議論の場が共有されている状態であることが想像できます。

アサーティブなコミュニケーションが繰り返し行われている環境においては、
 ・他のメンバーと話しやすい、反対意見もうけいれる関係性がある
 ・自分と相手は対等な関係にある、という同志的感覚がうまれる
 ・チームの目標や価値観が共有できる
という効果があらわれ、メンバーが目標達成のために相互にいい刺激を与えあう関係構築が実現できると共に、1人1人が主体性と責任のある考えを発言できるようにトレーニングされていきます。

逆にチームの上司が部下であるメンバーにアサーティブな機会を提供せず、常に自分の意見を押し付けるよう環境下では、メンバーは「何を言っても自分の意見は受け入れてもらえないだろう」「発言をすること自体がムダ」といった受身の姿勢を崩すことができず、緊張感からも解放されません。
ちなみに反アサーティブな態度が攻撃的であること、受身であること、です。

部下育成に携わっておられる方は「自分は部下の意見をよくきいている」「一方的に意見を押し付けるようなことはしていない」と自負されている方が多いと思います。

しかしながら、1対1でのコミュニケーションの場面、チームでの意見交換の場で、アサーティブコミュニケーションができているか、それによって「心理的安全性が高い職場環境」を維持できているか、について、一度振り返ってみてはいがでしょうか?

なおアサーティブコミュニケーションの実践に、何よりも重要なことは「合意」することに優先して、互いの考えや意見を「理解」することにあります。

チームメンバー全員がアサーティブであることを意識し、コミュニケーションを実践すれば、そこにはおのずと「心理的安全性の高い職場環境」がつくられ、その結果、メンバーの高いパフォーマンスが期待できます。

弊社ではどなたにでも実践できるアサーティブコミュニケーションをテーマに、より実践場面を想定したカリキュラム構成で研修を行っています。
 ・自分と部下や他のメンバーはチームの目標を達成するという点において、対等な立場であり、
  仲間であることを意識している か
 ・タイミングよく、叱っている(言いにくいこともしっかりと言っている) か
 ・自分と部下の強みも弱みも受け入れている か
 ・相手の話をまず、きいている か
 ・相手の意見に「同意」できなくとも「理解」はしている か
 ・最大限に思い込みや先入観を排除して、コミュニケーションしている か 

これらの基本姿勢ができているか、コミュニケーションのあり方を今こそ検証してみませんか?

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