会社の未来を考えるために従業員を知る

会社方針や今後の取り組む施策を立案するにあたり、従業員が経営方針や会社組織に対して、どのような思いを描いているのか、を把握しておくとことはとても重要です。
その手段・手法は様々ですが、今回は従業員満足度調査(以下ESサーベイ)をうまく活用されている企業様の事例をご紹介します。

継続的にESサーベイを実施し、施策立案の指針として活用されているA社様(※以下に注釈)に、ESサーベイの効果や活用状況についておききしました。

<※注釈>
【A社様】
 小売・サービス業従業員数 約1,300名(パートアルバイト含む)、広域で約70店舗を展開。
 毎年1回定期的に、社員様対象とスタッフ(非正規雇用者)対象の2種類のESサーベイを実施されています。

Q :貴社では数年以上にわたり毎年定期的にESサーベイを実施されていますが、その主な理由は何ですか?
A社:社員対象のサーベイは社員が抱えている問題点を抽出し、会社の方針や戦略に活かすためであったり、定点観測することで、少しずつでも継続的に改善を行えるようにするために行っています。
スタッフ対象のサーベイは(対象人数が多いため)普段から意見を収集しにくい現場のパートさんの声を聴くことで、現場の不満の解消を行い、結果としてお客様の満足を高めていくことを目的としています。

Q :これまでサーベイ結果をどのように活用されてきましたか?
A社:社員対象のサーベイ結果からは数多くの問題点が見えてくるため、一度に全ては解決できないのですが、解決すべき課題を選び取り、1つずつ少しずつでも(スケジュールを立てて)改善に努めています。
特に属性別集計の「勤続年数別集計結果」では、早期離職の防止対策として、若手社員がどんなことに対して、満足度が低いのかを分析することによって、モチベーション向上や離職回避のための動機づけを行うような施策がとれていると思います。
一方、スタッフ対象のサーベイは社員対象のサーベイと比べ、所属店舗にフォーカスした問題点が浮き彫りになるため、①すぐできること、②設備投資など予算をとってから着手すること、③すぐには取り組みできないが検討すること、など優先順位を明確にして、計画的に取り組んでいます。

Q :3~4年前と現時点を比較して、組織風土や人財育成について、「変化した(または変化が感じられる)」ことを教えて下さい。
A社:本調査を通じて、「意見を言える場がある」ことを多くの従業員が認識しています。

Q :今後、ESサーベイをどのように活用されていくご予定ですか?
A社:社員対象のサーベイは、従来通り、従業員が意見を言える場として活用したい。
それに加えて、サーベイの評点(※以下に注釈)と自由意見の相関性もしっかり分析し、サーベイ結果が悪化した場合、その要因となっている原因を特定し、対策がうてるようにしていきたいと考えています。
スタッフ対象のESサーベイは店舗の抱える問題をピンポイントで解決できるよう、問題を見える化した上で対策立案ができるようにしていきたい
<※注釈>評点とはサーベイの満足度を点数化した数値

Q :多くの会社がESサーベイを提供されていますが、「弊社のESサーベイ」をご利用になる理由は何でしょうか?
A社:長年利用させていただいており、定点観測ができること、また他社のサービスに大きなメリットも感じず、御社のサービスに大きなデメリットも感じていないため、利用しています。

Q :最後に、(差し支えなければ)今後の貴社の組織運営や人財育成の課題をお教え下さい。
A社:人材の採用難と若手社員の早期離職に対する対処です。

 :A社様、ご協力ありがとうございました。

A社様のように、ESサーベイは、実施目的を明らかにし、
・定期的に実施することによって、経営施策についての定点観測指標とする
・「意見を言える場」としても社内で周知し、普段気づきににくい問題点も可視化する
・今後の方針や改善点を模索するヒントとする
といった活用法があります。「ESサーベイ=不満を抽出する調査」と解釈されがちで、実施は後ろ向きになりがちですが、見方をかえれば、普段のコミュニケーションでは把握しきれない事実を詳らかになる大きなメリットがあり、会社の未来を考える上で非常に重要な情報を得る機会であることは間違いありません。

弊社ではESサーベイ以外にも、リーダー能力多面評価、顧客満足度調査(CSアンケート)など、様々なサーベイの実施をサポートさせて頂いています。お気軽にご相談下さい。

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